エクセル家計簿の作り方〜初心者にも簡単かわいいオリジナルフォーマット

みのりたです。

以前、エクセルでかわいい家計簿はないかとお探しの方のために、おすすめのテンプレートをご紹介しました。

【エクセル家計簿】無料でかわいいテンプレートおすすめ3選!自作応用のコツも
【エクセル家計簿】無料でかわいいテンプレートおすすめ3選!自作応用のコツも

上記の記事後半では、自分でエクセル家計簿を作る際にかわいくするコツもご紹介しましたが、エクセル初心者の中には、具体的にどうやったらいいのか分からない…という方もいらっしゃると思います。

でも大丈夫!エクセルは少し慣れてしまえば簡単に使えますし、何より操作できるようになれば家計簿以外の様々な管理や、お仕事でも重宝されるスキルが身につくんです。使えるようになっておいて、決して損はないソフトです。

そこで今回は、エクセル家計簿を自分で作る作り方を解説したいと思います。初心者の方にもなるべく分かりやすく丁寧に説明していきますので、一緒にかわいいエクセル家計簿を作っていきましょう!

今回作るエクセル家計簿フォーマット

まずは今回どんな家計簿を作るか、完成形のイメージをご紹介します。特にこだわりはないのですが、Windowsと違い、Macはやはりおしゃれなテンプレートが揃っているなと感じたので、こちらのMac Numbers画面を目指していきたいと思います。

注意
完全に同じになる訳ではないこと、配色はご自身で自由に決められるので、あくまでイメージであることを、あらかじめご了承下さい。

出典:http://mamemushipeach.blog.fc2.com/blog-entry-121.html

エクセル家計簿の準備~家計簿ファイルの作成

最初に、エクセルを開きましょう。今回は、1つのエクセルファイルの中に毎日の家計の記録をつける「記録用」シートと、それらの合計金額を月毎にまとめて表示する「まとめ用」シートの2枚を作成します。

MEMO
シート:エクセルのページみたいなものです。すべての項目を1つのシートで一緒に表示させると、とても長くて見づらくなるため、関連はするけど別の表にしたい場合は、シートを分けるのが一般的です。

1. 自分の家計簿のタイトルを入力

エクセルの新規ファイルを開いたら、はじめに、ご自分の家計簿にタイトルをつけましょう。A1セルに入力します。

それから、なるべくならこのタイトル名で1度保存してしまいましょう。エクセルは動作が不安定になる場合がぼちぼちあるので、こまめに保存することをおすすめします。

保存方法
新規ファイルを保存する場合は、F12ボタンを押してみましょう。「名前を付けて保存」画面が現れるので、先ほどつけたタイトルを入力し、好きな場所に保存します。

Excelに限らず、Officeソフトではショートカットキーを覚えると作業がサクサク進んで便利なので、積極的に使っていきます。

2. シート名を変える

次に画面左下「Sheet1」と書かれた場所をダブルクリックしましょう。文字がグレーでハッチングされるので、Sheet1の文字を消し、「まとめ用」と入力します。

 

3. シートを増やす

もう一つの「記録用」シートを作ります。今度はシート名の右隣にある+マークをクリックしましょう。

新しいシート「Sheet2」が作られますので、先ほどと同じようにシート名を「記録用」に変更します。

これで家計簿を作る準備ができました!

エクセル家計簿の作成~毎日の記録をつける表作成

さぁ、それではいよいよ家計簿の中身に入ります。まずは日々の記録を付ける「記録用」シートから作っていきましょう。

使いやすい家計簿は人それぞれですが、ここではとりあえずひと月分の枠を作ります。

記録用シートは基本的に空欄の枠を作るだけですが、唯一その日毎の合計や費目毎の月合計を出す部分に計算式(エクセルでは関数と呼びます)を使います。

1. 必要な項目欄を作る

最初に表の項目を作りましょう。まずはA2~C5に、以下のような配置で文字を入力します。なぜ1行空いているのかなどは後で分かりますので、とりあえず下図の通りに入力してみて下さい。

ちょっと複雑な形の表を作る際によく使う、複数セルの結合という技(?)を使いましょう。A3~A5セルを選択してから、「ホーム」タブの真ん中あたりにある「配置」エリアの結合して中央揃えをクリックします。

すると上の図みたく、費目と書かれたセルの線が消えて1つの大きなセルになりました。

次にB4~C4セルを選択して、同じようにセル結合をします。下図のように表の形が変則的になりました。このB4~C5セルが1日分の項目になります。

ではこの1日分の項目をコピーして、日数分の項目を作りましょう。ひと月分を一気に作っても良いですが、ここでは1週間ごとに表を分けるということにして、7日分をコピーします。さらに1つずつコピーするのはとても面倒くさいので、ここでも簡単ショートカット技を使います。

B4~C5セルを選択してから、緑枠の右下角にある小さな■マークにカーソルを合わせます。

するとそれまで白抜きの太い十字マークだったカーソルが、黒く細い✚マークに変わりますので、その状態でマウスを左クリックしたまま右へドラッグします。

すると、あらカンタン!上の図みたく、同じ内容がそのままズラーッとコピーされます。1行もしくは1列にコピーする場合は、この方法が最も早く簡単にコピー&ペースト(コピペ)できますので、試してみて下さい。

そして最後に「日付」と書いたB3セル~L3セルまでを選択して、また結合して中央揃えを実行します。これで必要な項目欄が完成です!

2. 費目を作成する(変動費のみ)

家計簿の山場の1つ、費目欄を作っていきます。ここでは毎月金額が変わる変動費の欄のみ作成します。住宅ローン費用など毎月確実にかかるとわかっている固定費は別表でまとめることにします。

費目については、一体どんな項目を用意したら良いのか?と悩まれる方も多いと思いますが、いつも使っている費目があればそれを使うのも良いですし、有名な節約ブロガーさんのサイトなど見ればおすすめの分け方が載っていたりするので、自分に合うものをそのまま真似ても良いでしょう。

本記事では、みのりたがいつも使っている費目一覧を入力していくことにします。

【参考】みのりた家の家計簿費目一覧(変動費)

  • 食費:家で食べた食事費用。食材費の他、中食もここに入れてます
  • 外食費:外で食べた食事費用。昼食、夕食など
  • 教育・教養費:子供にかかる教育費用(保育園、給食費、習い事等)、自分のスキルアップのために使った費用(TOEIC学習テキストなど)
  • レジャー費:家族のお出かけで使った費用。施設の入園・利用料、駐車場代などの他、お出かけ先で食べた食事関係の費用なんかもここに入れてます
    ※大人が個人的に友達と遊びに行ったりする費用は各自の小遣いから
  • 交通費:通勤に使った交通費(定期代、ガソリン代)、子どもの送迎時に使ったバス・電車代(チャージ費用)など
    ※大人がプライベートで使う交通費は各自の小遣いから
  • 医療・保険費:病院・歯科医院の診察代、薬代、予防接種費用、月払いの保険料
    ※大人の病院代やコンタクトレンズ費用は各自の小遣いから
  • 美容費:子供のヘアカット代
    ※大人の美容院費用やコスメ費用などは各自の小遣いから
  • 被服費:子供の洋服・下着・靴代、大人の部屋着・消耗品代(下着、靴下、ストッキング等)、スーツ等仕事着代
    ※大人の洋服・靴などプライベートで主に使うものは各自の小遣いから
  • 日用雑貨費:日用品(消耗品、キッチン用品等)、子共関連費用(オムツ、保育園用度品等)
  • 交際費:家族の飲み会/食事会参加費、贈答品費用(お土産、お歳暮、プレゼント等)、他家族へ渡すお金関係(冠婚葬祭費用、お年玉等)
    ※大人が職場などで個人的に参加する飲み会費用などは各自の小遣いから
  • その他:上記に全て当てはまらないもの。ふるさと納税の寄附、荷物を送る時の配送料、切手代など

みのりた
ちなみに我が家は、夫にも家計に対する意識を高めてもらうため大人の小遣いを多めにして、その分自分にかかる費用はほとんど小遣いから出すようにしています。

それはさておき、費目を決めたらA列「費目」セルの下に全て入力していきます。最後の行に「合計」と入力するのも忘れないようにしましょう。

でもこれでは、一部列の幅からはみ出す行がありますね。そこで全ての費目を入力したら、列番号Aの右端にカーソルを合わせます。下向きの矢印↓カーソルが左右両向き矢印に変わった位置でダブルクリックをすると、A列の幅が入力した文字列の幅に合わせて自動的に広がってくれます。

3. 合計金額欄を作る

枠を作った所で、次に1日に使った合計金額を計算するセルを用意します。

最初に書いた通り、ここでは関数を1つ使います。恐らくエクセルを使う上で誰でも、そして最もよく使う関数ですので、エクセルのことがよくわからなくても、とりあえず使い方を覚えてしまいましょう!

合計金額を表示する枠を用意するため、B17~C17セルを選択して再度結合して中央揃えを実行します。そして結合されたセルを選択し、先ほどご紹介したコピペ術を使ってO17セルまで結合セルをコピーします。


上図のようになりましたか?そうしたらB17セルを選択して、次のように入力します。

=sum(B6:B16)

最初の ” = ” は「これから関数を入れますよ」の宣言、次の “sum(” は「合計を計算します」、そして最後の “B6:B16)” は「足し合わせるのはB6からB16の値です」ということを、それぞれ意味しています。

そう、sum(〇:〇)というのが合計を計算する関数なのです。現時点では全く数字は入っていませんので、式を入れた後Enterキーを押せば “0” が表示されるはずです。

MEMO
” =sum( ” まで入力したら、合計したいセルをマウスで全て選択するという方法もあります。

式が正しく入力できていることが確認出来たら、簡単コピペ術を使ってO列まで同じ関数をコピーしていきます。

これで日々の記録用の表が作れました!

4. デザインを整える

本記事は「かわいい」エクセル家計簿の作り方をご紹介するのが目的です。ここからはかわいい(オシャレな)デザインを整えていきましょう。

今回はこんな暖かい色味のデザインに作るのが目標でしたね。

完全に一緒にはできませんが、本記事ではこんなフォーマットに仕上げてみました。

以降は、上図のフォーマットを順に作り上げていきます。配色などは自分の工夫次第でいくらでも雰囲気を変えられるので、後でいくつかバリエーションをご紹介しますね!

文字を中央揃えにする

これはMUSTではありませんが、項目が書かれた部分は中央揃えにしておいた方が見やすいと思いますので、その方法をご紹介しておきます。

中央揃えにしたい文字列(今回はB5~O5セル)を選択してから、「ホーム」タブの「配置」エリアにある線が4本描かれた所の真ん中「中央揃え」をクリックしましょう。選択した範囲の文字列は全て中央揃えになります。

ちなみに左揃えにしたい場合は左隣の4本線、右揃えにしたい場合は右隣の4本線を選択すればOKです。

太字で強調する

項目の部分は文字を太くして目立たせるのもテクニックの1つです。具体的には、下図のように選択した範囲の文字が太字になります。

その方法ですが、これもショートカットキーで覚えておくと良いと思います。

Ctrl + B を同時に押せば、選択しているセルの文字が太字になります。逆に太字になっているセルを選択して再度Ctrl + B を押すと、太字が解消されて元の細い字に戻ります。

MEMO
「ホーム」タブの「フォント」エリアにあるBマークをクリックしても太字にできます。

セルの色を変える

デザインを整えるなら覚えておきたい、セルの背景や文字の色を変える操作の方法です。

まずは「ホーム」タブの「フォント」エリアにあるペンキのマークとAのマークを見てください。ペンキマークがセルの背景色Aマークが文字色を示しています。色を変えたい範囲を選択してからこれらのマークをクリックすれば、範囲内のセルや文字が指定された色に変わります。

まずはセルの背景色を変えてみましょう。ペンキマーク右脇の逆三角▼をクリックすると、上図のパレットのような画面が表示されます。

「テーマの色」と「標準色」として最初からいくつか色が用意されていますね。希望する色がこの中にあればその色を選択すればOKなのですが、大抵は無いので、1番下のその他の色をクリックします。すると下図のような「色の設定」画面が表示されます。

上図は「標準」画面ですが、先ほどより色がだいぶ増えましたね。それでも希望する色が無い場合は、「ユーザー設定」をクリックすると、下図のように色を自由に作ることができます。

自分の好きな色をカラーパレット上でポイントを指定しても良いですし、ネットでかわいい配色など見かけて参考にしたい!という場合は、RGB色番号がわかればそれを入力することで指定することもできます(本記事で作ったフォーマットの色番号はR125 G115 B103)。

色を決めたら「OK」をクリックすれば、セルの背景色が変わります。

次に文字の色を変えてみます。再び色を変えたい範囲を選択してから、Aマーク脇の逆三角▼をクリックし、先ほどと同じように希望する文字の色を指定します(今回はR255 G250 B239)。

ちなみに文字の色は、背景色が濃ければ薄く、背景色が薄ければ濃くするのが見やすくするポイントです。

みのりた作成フォーマットでは、下図のような感じになりました。

オシャレ感を出すために、項目の部分以外も色を付けてみましょう。今回は、1行ごとに淡い色を付けています(色番号はR229 G223 B211)。ここは実際に日々の家計簿をつける欄なので、あまりきつい色にはせず、文字が見やすい薄めの色にすることをおすすめします。

こんな感じになりました。いかがでしょうか、ちょっと温かみのある雰囲気出て来ませんか?

線の色を変える

後は線の色です。せっかくなら線もきちんと色を設定して、デザインに統一感を持たせましょう。

エクセルでは線の色を変える方法が少し複雑です。まず作った表全体を選択し、その範囲内でどこでも良いので右クリックすると下図のようにメニューが出て来ますので、セルの書式設定をクリックします。

すると小さな別ウィンドウが出て来ますので罫線タブを選択し、左下にあるの項目の右にあるvマークを選択し、希望する線色を選択します(本記事ではR229 G223 B211)。

その後右上にある窓のようなマークの中から内側を選択すると、表の内側全てに線が自動的に引かれます。

これで、作りたかったフォーマットが完成しました!

今回作成したのは1週間分ですので、これをひと月分用意しましょう。月によっては5週まであるので、5つ表をコピーすればよいと思います。

 

おまけ:カラーバリエーション

今回は茶系ベースの落ち着いた雰囲気のフォーマットを作りましたが、カラーバリエーションは色々できます。

みのりたが作ってみたものをいくつかご紹介しますので、お好みの配色をご自身でも探してみてください。

同系色でまとめる

基本の配色はこれじゃないでしょうか。項目の部分を濃い目の色に、記録用の部分を同系色の薄い色にするだけですが、色合いを変えるだけで雰囲気もがらりと変わります。

例は紫ベースで作成してみたフォーマットです。右側に各色番号を載せておいたので、気になった方は参考にしてください。

あえて異なる色にしてみる

項目部分と記録部分を敢えて違う色にしてみるのも面白いです。下の例では、タンポポの花をイメージした配色にしてみました。

明るいポップな雰囲気にしたい方などにはお勧めです。

線を目立たせてみる

本記事で作ったフォーマットは、線色を記録部分の背景色と揃えており、あまり目立たせないようにしているのですが、線色を濃くして敢えて目立たせるのもまた味があります。

下の例では、線色を濃くするのに加えて記録部分の背景に全て色を付けてみました。

まとめ

エクセルでかわいいデザインの家計簿を作る手順の中で、今回はまず基礎編として、毎日の記録を付ける記録用シートの作成方法について詳しく解説しました。

ここで使えるようになっておきたいエクセルテクニックは以下の通りです。

  • 複数シートの作成
  • セルの結合
  • 文字揃え
  • 文字を太字にする
  • セルの背景色を変える
  • セルの文字色を変える
  • 表の線色を変える
  • 合計を計算するSUM関数

中には「自分が作りたいイメージと違う」という方もいらっしゃると思いますが、作り方の基本さえ掴んだあなたなら、もう配色や見せ方を自分で工夫できるようになっているはずです。是非、ご自身で納得のいくデザインのオリジナル家計簿を作ってみて下さい。

ただし、家計簿は作ることが目的ではありません。あくまでその後記録を続けて家計改善につなげることが大切ですので、フォーマット作りにだけ夢中にならないよう、ほどほどに楽しんで下さいね!

次回は、月のまとめ版フォーマットや家計簿のグラフ化などについて解説したいと思います。