みのりたです。
本ブログでは、信用金庫(特にみのりたが住む東海地方を中心に)の定期預金キャンペーン情報などをよくお伝えしていますが、定期預金に興味のある方は、基本的に低リスクの安定した資産運用を希望されている方だと思います。
しかし、リスクを避ければリターンが少なくなるのが投資の世界。この超低金利のご時世、どうしたって定期預金だけでは、今ある資産をグンと増やすことは難しいです。
では、どうにか元本保証で利率も高く運用する方法はないものでしょうか?
実は、銀行預金並みに低リスクなのに、年利4パーセント以上も狙える超優良投資案件が存在するのです。それが信用金庫へ出資するという方法です。
今回は、「信用金庫への出資金って何?」「どうやって始めたらいいの?」「出資を止めて解約したくなったらどうしたらいいの?」など、出資金の基本的な取引方法について、ご紹介します。
全国の信用金庫の配当率ランキングなどはこちらの記事でまとめています↓↓↓
信用金庫出資金への配当金ランキング【全国版】2018年の最高利率は?
信用金庫出資金への配当金ランキング【全国版】2019年の最高利率は?
信用金庫への出資金とは

上場企業なら、市場で毎日「株価」という単位価格×株数の金額で株を買ったり売ったりできますので、会社は必要に応じて株式の数を増やしたり減らしたりして事業に必要な資金を集め、株主は配当という利益を得るために会社へ投資します。
信用金庫はこういった銀行などとは異なり、会員が出資金を出し合い、それを元手に運用されている協同組織の金融機関です。地域の人達で困った時にはお互い助け合う「相互扶助」と「互恵」の精神に基づいているのだそうです。

信用金庫を利用する人(主に信用金庫から借り入れをする人)が会員となり、その地域の利益を優先してまず先に出すお金が出資金なのです。いくら、というのはその信用金庫によって異なりますが、概ね一口50円か500円、10000円以上の供出は求められるようです。

- 自由に売買ができる訳ではない
- 株価に相当する出資金の元手自体が上下することはない
また、出資金に存在するリスクは信用金庫の破綻リスクのみですので、銀行預金と性質が似ています。株式などと比べれば格段に安全ですが、それでも預金と比べると以下の2点が異なります。
- 1度出資したらすぐに換金できない(解約・脱退には長い時間がかかる)
- 預金保険の対象外(信用金庫が破綻したら戻って来る保証はない)
今挙げた合計4点の特徴が、そのまま出資金のデメリットになります。出資金の配当に興味があるという方は、これら特徴を理解した上で、お金儲けを目的とした投資と一緒に考えず、将来の子供の教育資金や老後資金にするなど、必ず長期間使わないことが明確な資金を出すようにしましょう。
会員の資格

信用金庫は地域密着型の金融機関ですから、一部のインターネット支店などを除き、利用する(会員になる)ためには概ね以下のような会員資格があります。
- その信用金庫がある地域内に住所がある人
- その信用金庫がある地域内で事業を営んでいる人
- その信用金庫がある地域内に勤めている人
3は少し意外かも知れませんが、直接住んでいなくても、そこで労働をする=会社が利益を出す=地域に税金が落ちるということで、地域の利益に貢献していることになりますから、会員資格が得られるのです。
ちなみに会員になると、配当金の他にも、出資する信用金庫によっては振込手数料が割引になるなど特典が得られることがあります。
例えメインバンクとして使わなくても、預金が1000万円もあれば、信用金庫では上得意様になると言われています。後にローンを組む際など、その信用でかなり融通を利かせてくれるようになることもあるそうなので、地元の信金には口座を作っておいて損はないと思います。
出資金への配当利率

出資金への配当利率(金利)は、各信金にもよりますが、大体1~10%(税引き前)になります。年利1%というのは、100万円出資していれば1年後に1万円が利息として手に入る(手取りは8000円程度)計算です。
よく紹介している定期預金のキャンペーン利率が0.1%とか0.2%程度ですから、いかに高金利かお分かりいただけると思います。
何でそんなに金利が高いんだろう?何か怪しいリスクがあるんじゃないの?そんな風に心配になっちゃいますよね。実は出資金への配当利率が高いのは、信用金庫の仕組みそのものに理由があります。
先ほど書きましたが、信用金庫は会員からの出資金を元手に運営されています。つまり信金へ出資すると、それを元手に、信金側は地元の中小企業へ融資を行うなどして利益を出します。
しかし、信用金庫は非営利の金融機関です。従業員の人件費など必要経費を除いてなお出た利益は、お金を出してくれた出資者へ還元しなければなりません。普通の会社で言う所の「株主配当」と同じことですね。
これが、出資金への配当利率が高い理由です。株式会社だと、利益を企業内部に貯める「内部留保」という方法が取られたりすることもありますが、信用金庫は得た利益をそのまま出資者へ還元してくれるのですから、普通の資産運用方法よりも多く配当をもらえることになります。
ちなみに本ブログでは、全国の出資金配当利率を地域ごとにランキングしています。お住いの地域でどの信金がより配当金を多く出してくれるのか、知りたい方は参考にして下さい。
出資金への配当金をもらう方法
信用金庫へ出資金を出してから配当金をもらうまでの流れを、以下に簡単にご説明します。基本的には株主配当をもらう時と同じような流れです。
- 所定の金額を出資して信用金庫の会員になる
- 会員の持分(金額)に応じた「出資証券」が発行される
- 年に1度、配当利率が決定される
- 出資金×配当利率によって配当金が計算され、税金が源泉徴収されて振り込まれる
個人の方であれば、信用金庫で住宅ローンを融資してもらえば、その際会員になることを求められると思いますので、まずは最低金額(大抵は1万円)出資しておき、その後増資していくという方法が良いのではないかと思います。
出資金を増やしたい場合
出資金は1口いくら、という方法を取られていますので、「増口」と言って1口あたりの金額×口数分だけ増やすことができます。既に会員になられている方は、信用金庫の窓口で申し出てみましょう。
なお年途中で増やした分については、配当金は増やした日から利率計算される日までの日割り計算されます。
出資金の上限
出資金には特に上限は定められていません。可能な状態であれば、100万円でも1000万円でも出資することは可能です。
出資金の解約方法

出資金を解約(払い戻し)する場合、全額を解約する=脱退する(信用金庫の会員でなくなる)ということになります。方法としては次の2つがあります。ちなみに出資金の一部を解約するには、その金額分だけ権利の譲渡をするしかありません。
自由脱退
自分が持つ出資全額分の持ち分を他の人に譲渡して会員をやめることを、自由脱退といいます。「自由」という名が付いていますが、実際には、自分の持ち分を引き受けてくれる人が現れないと脱退できないことを意味しています。
譲り受けてくれる人が見つかれば、その手続きができ次第すぐに払い戻しがされるでしょう。一方、引き受けてくれる人が現れなかった場合、信用金庫が譲り受けることになりますが、これが出資金の解約に長い時間を要する理由になります。
信用金庫が持分の全部を譲り受ける時期は、「脱退」請求日から6ケ月経過後の3月末日です。つまり、例えば2018年10月1日に脱退請求をすると、信用金庫が譲り受けてくれるのは翌々年、2020年3月の最終営業日になり、ほぼ1年6ヶ月間もの時間が必要になるのです。ちょっと気が遠くなりますね。
なお一部だけを解約したい場合は、信用金庫法という法律により、信用金庫が持分を譲り受けることができないので、気長に譲り受けてくれる人が現れるのを待つしかありません。
法定脱退
以下のような場合には会員資格を失いますので、強制的に脱退させられることになってしまいます。これを法定脱退と言います。
- 出資した信用金庫の営業地区外に転居する場合
- 会員が死亡した場合
- 会員が破産した場合 etc.
法定脱退の場合、その年度末(翌3月末)までに法定脱退処理が行われ、出資金は4月の第一営業日以降に払い戻されます。なお法定脱退の場合は、配当金をもらうことができません。
特に注意したいのは、引越しをする場合です。せっかく出資したのに、その年は配当がもらえなくなってしまいますので、もし事前に引越しをすることが分かった場合は、なるべく早く自由脱退の手続きを進めましょう。
また、転勤族の方には、今回ご紹介した方法そのものがおすすめできないということになります。
まとめ
元本保証で安全に資産を増やせる方法として、信用金庫への出資金についてご紹介しました。
ちょっと難しかったかも知れませんが、この超低金利のご時世に、年4パーセント以上もの金利は非常に魅力的だと思います。教育資金や老後資金など長期間使わない資金を高い金利で運用する方法として、うまく活用すれば非常に頼もしい方法ではないでしょうか。
ただしいわゆる「投資」ではありませんので、1度出資したらそう簡単にその元本を解約することができません。この辺りは生協(コープ)に加入している方はわかり易いと思いますので、デメリットもよく理解した上で、慎重に判断する必要があります。
どのみち詳細は信用金庫で直接確認する必要がありますので、ご興味のある方は、是非地元の信用金庫を1度訪ねてみて下さい。
あなたの地元の信用金庫の配当率はいくら?ランキング形式でまとめています↓↓↓
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