みのりたです。
安全で元本割れの心配をしなくても、高利回りで運用できる方法はないか?そんな一見矛盾する条件を、ある意味で両方満たしてくれるのが、「信用金庫(信金)へ出資する」という方法です。
資金の流動性は非常に低いですし、おいそれと解約できないというデメリットはありますが、配当金として年利4パーセント以上もらえる信金も少なくないので、特に老後資金や教育資金(お子さんが生まれたばかりの方)を貯めるのにおすすめです。
信用金庫への出資金について詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ↓↓↓
信用金庫で金利4パーセント!?出資金とは?上限や解約・払い戻し方法も!
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今回は、全国の中でも中国・四国地方に目を向け、全31行の信用金庫の中から配当利回りの高かった順にランキングさせてもらいました。1番利回りが良いのはどこ!?というのを知りたい方、中国・四国地方にお住まいで、「信用金庫の出資に興味がある」という方は、是非参考にしてみて下さい。
その他地方など全国的なまとめはこちら↓↓↓
信用金庫出資金への配当金ランキング【全国版】2018年の最高利率は?
信用金庫出資金への配当金ランキング【全国版】2019年の最高利率は?
目次
出資金の配当利率調査方法
「配当率」とは、出した出資金に対して還元される利益(配当)の割合です。計算する場合は、配当金の金額÷出資金×100%で求めることができます。
ただ、大抵は各信用金庫の公式サイトで公表されている経営状況の資料=ディスクロージャーに掲載されています。最新版は2018年度版(平成30年度版)になります。
ディスクロージャーとは、『企業が投資家や取引先などに対し、経営内容に関する情報を公開すること。企業内容開示。』(三省堂「大辞林」より)を意味しており、前年度のとりまとめ情報が7月頃に発表されるのが一般的です。
- 各行公式HPのトップページにある「○○信用金庫(○○しん)について」というボタンをクリック
- 開いたページ内に「ディスクロージャー(誌)」という欄があります
本記事では、配当率に関する情報を「過去5年間の経営指標まとめ表」か、「資料編」という名の付いた冊子の「剰余金処分計算書」から調べて記載しています。特に、剰余金処分計算書には配当率の数値が直接載っていることが多いですが、中には記載していない信用金庫もあるので、その時は配当金額と出資金額の式から求めました。
なお、本記事でご紹介している信用金庫名には、各信金のディスクロージャーページへ飛べるリンクを貼ってあります。出資を検討される方は、その信金の経営状況に1度目を通されることをおすすめします。
出資金の配当金ランキング 中国・四国地方編
中国・四国地方には、合計で31の信用金庫が存在しています。これらの中で、配当率が高い順にランキングした結果を以下に発表します。
第1位 高知信用金庫
第1位は高知信用金庫で、配当率は驚きの10%でした。これは法律で定められている利率の上限に値します。
みのりたは高知に縁が無いので全く知らなかったのですが、ディスクロージャーを見てみると、一般的に4%あれば健全であると言われている自己資本比率が、高知しんきんは何と40%近くもあることが分かりました。昨年度はやや下がって34%程度となっていましたが、それにしても驚異的な数値です。
配当率10%と言えば、100万円出資したら毎年手取りで8万円も資産が増える計算です。(利率が変わらなければ)子供が小学校を卒業する頃には、ほぼ倍になっている訳ですが、安全資産でここまで利回りの良い商品はそうそう無いでしょう。
また、高知しんきんは定期預金のキャンペーン(金利優遇ではありませんでしたが)を打っていたり、子育て世帯には住宅ローンや積立定期預金で優遇措置があったりと、かなり頼りがいのありそうな信金でした。これは高知県民の皆さんが羨ましい…!
ちなみに、なぜこの高知しんきんがこれだけ高い配当率を実現できるのかというと、普通の銀行や信用金庫と違って、収益源が融資ではなく株や債券の運用だからです。実は九州電力や東北電力など、主にエネルギー関連企業の主要株主に名を連ねているんですね。
出典:九州電力公式HP「企業・IR情報」
出典:東北電力株式会社HP「株式の状況」
ここまで来ると、もはや高知信金への出資は、ほぼ投資信託を買っているのと同じことです。高知県民で高知信金の営業エリア内にお住まいの方は、下手な積立投資するよりよっぽど確実に儲かるかも知れません。
第2位 観音寺、川之江信用金庫
第2位は香川県の観音寺信用金庫と愛媛県の川之江信用金庫が同率で、配当率は6%でした。昨年に調べた際は川之江信金が8%で単独2位でしたので、残念ながら少し下がってしまいましたね。
しかしそれでも、2行とも6%がここ5年間は安定していますから、四国勢恐るべしです。他の地方では半分の3%がせいぜい…というケースもあった程ですから。
第3位 倉吉信用金庫他
第3位は鳥取県の倉吉信用金庫をはじめ6行が同率で、配当率は4%でした。
昨年は四国地方の強さが断トツに感じられた配当率ランキングですが、こうして見ると今年は1位の高知信用金庫以外、そこまで飛び抜けた印象は抱きませんでした。他の地域、例えば東海地方や関西地方でもランクインした配当率の数値は類似しています。
ちなみに中国地方の皆さん、存在感がなくなってしまっていますが、中国地方の信金も頑張っていらっしゃいますよ!特に広島県内の信金は配当率4%の所がほとんどで、なかなかの高配当です。ただ四国地方にはもっと高配当な信金がいくつもあるので、どうしても霞んでしまうんですね。
いやはや、みのりたは信用金庫の回し者ではありませんが、四国地方にお住いの皆さんは、ご紹介した信金が近くにあるようなら、本当にすぐにでも出資した方が良いと思います。
【鳥取県】出資金に対する配当率一覧
ランキングを一通り発表したところで、次は中国・四国地方の信用金庫全31行の、配当率一覧をご紹介していきたいと思います。まずは中国地方、鳥取県の3つの信用金庫から。
- 数値は最新版(2018年度版)のものです
- 過去に比べて配当率が変動した信金では、利率の隣に※印で年度と「下落」したのか「上昇」したのかを記してあります
【島根県】出資金に対する配当率一覧
次に、島根県内3つの信用金庫の配当率です。3つとも、ここ2年の間に利率が下がってしまっていますね。特にしまね信金と日本海信金は直近5年間の間に2回も配当率下落があり、経営環境は決して楽観視できないように思えます。
…まぁそれでも利率2%の配当がもらえるんですから、文句は言えませんが。
- しまね信用金庫 2%(一口あたり1円) ※2018年度から下落
- 日本海信用金庫 2%(一口あたり1円) ※2017年度から下落
- 島根中央信用金庫 1.5%(一口あたり7.5円) ※2017年度から下落
【岡山県】出資金に対する配当率一覧
次に、岡山県の8つの信用金庫が発表した配当率です。中国地方の中では最も数は多いですが、先の島根同様、こちらもここ数年で利率が下がってしまった所がほとんどです(とは言え、2018年度に配当率の変動があった信金は特にありませんでした)
- おかやま信用金庫 3%(一口あたり1.5円) ※2017年度から下落
- 水島信用金庫 3%(一口あたり1.5円) ※2015年度から下落
- 津山信用金庫 2%(一口あたり1円) ※2015年度から下落
- 玉島信用金庫 3%(一口あたり1.5円) ※2015年度から下落
- 備北信用金庫 3%(一口あたり1.5円) ※2015年度から下落
- 吉備信用金庫 3%(一口あたり30円) ※2015年度から下落
- 日生信用金庫 2%(一口あたり1円)
- 備前信用金庫 3%
なお、吉備信用金庫は、一口あたり30円の配当で3%という利率になっています。こちらは他と異なり、出資金の一口が1000円とされています(他は50円か500円の所が多い)。
【広島県】出資金に対する配当率一覧
どんどんいきます。広島県にある4つの信用金庫の配当率です。しまなみ信用金庫以外は4%をキープしてくれています。中国地方の他県と異なり、広島ではここ数年、信金の経営が安定しているようです。
【山口県】出資金に対する配当率一覧
中国地方最後は山口県です。3つの信用金庫の配当率は以下の通りです。
萩山口信用金庫は、昨年記念配当が出て特別に5%となっていましたが、今年はベースとなる普通の配当率に戻っています。また、西中国信用金庫は2016年度まで4%だった配当率が、ここ2年で一気に半分以下に下落してしまいました。ここまで急激に下がると、ちょっと経営状況が心配になりますね。。。
- 萩山口信用金庫 2%(一口あたり1円) ※2017年度は記念配当3%含む
- 西中国信用金庫 1.5%(一口あたり7円) ※2018年度から下落
- 東山口信用金庫 2%(一口あたり10円) ※2016年度から下落
【徳島県】出資金に対する配当率一覧
続いて四国地方に移りましょう。まずは徳島県内2つの信用金庫の配当率からいきます。
どちらの信金も、配当率には特に変化は無いようです。
【香川県】出資金に対する配当率一覧
次に、香川県の2つの信用金庫における配当率です。どちらもここ2,3年の間に利率が下がっていますが、それでもいい感じで配当を出してくれていますね。
【愛媛県】出資金に対する配当率一覧
次は愛媛県です。4つの信用金庫の配当率が以下になります。
- 愛媛信用金庫 4%(一口あたり20円) ※2016年度から下落
- 宇和島信用金庫 3%(一口あたり3円) ※2017年度から下落
- 東予信用金庫 3%(一口あたり1.5円) ※2017年度から下落
- 川之江信用金庫 6%(一口あたり4円) ※2018年度から下落
昨年は配当率が上がった川之江信用金庫ですが、今年は再び元の水準に戻っていました。自己資本比率が20%越えの超(?)堅実経営をされている信金ですから、利率が下がっても6%と、かなりの高水準であることは間違いありません。
【高知県】出資金に対する配当率一覧
最後が高知県2つの信用金庫の配当率です。高知信用金庫の凄さが目立ちますが、幡多信用金庫も4%をずっとキープしてくれています。どちらも経営が安定していて、安心感がありますね。
先ほどランキングの時も触れましたが、高知県民の方は、この高利回りを見逃す手はないと思います。どちらかの信金は営業地域に入るはずですので、最寄りの支店まで足を運んでみてはいかがでしょう?私も高知に住んでいたら、すぐにでも出資金を出したいレベルです!(もう1度言いますが、私は信用金庫の回し者ではありません)
ちなみに高知信金の方は、トップページから「ディスクロージャー」をクリックすると直接ディスクロージャー最新版のPDFへ飛ぶようになっていますので、本記事では公式サイトのトップページへのリンクを貼ってあります。
まとめ
シリーズでお伝えしております信用金庫の出資金配当率ランキング、今回は中国・四国地方編でした。特に四国地方は、全国トップクラスの配当率を誇る信金がいくつもありましたね。
みのりたは以前にも、定期預金や住宅ローンといった観点から、信用金庫の魅力を発信させて頂いていますが、身近でお金のことを相談するには、信用金庫はなかなか心強い存在でもあります。
中国・四国地方にお住まいで低リスクの資産運用に興味のある方は、地元を応援する意味でも、早速口座開設から始めてみてはいかがでしょうか(特に高知県や愛媛県の方!)。
その他地方など全国的なまとめはこちら↓↓↓
信用金庫出資金への配当金ランキング【全国版】2018年の最高利率は?
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