みのりたです。
高金利で元本割れの心配がない資産運用法として、信用金庫(信金)へ出資するという手段があります。資金の流動性が非常に低く、簡単に解約できないというデメリットはありますが、どこの信金でも1パーセント以上の配当金が得られるので、長期で安定的に資産を増やしたい方には適したお金の置きどころだと思います。
信用金庫への出資金って何?という方は、こちらの記事をどうぞ↓↓↓
信用金庫で金利4パーセント!?出資金とは?上限や解約・払い戻し方法も!
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今回は、全国の中でも関東地方の信用金庫全54行の内、配当利回りの高い所をランキング形式でご紹介します。東京含め関東地方にお住まいで、信金への出資金に興味のある方は、ぜひ参考にしてみてください。
その他地方など全国的なまとめはこちら↓↓↓
信用金庫出資金への配当金ランキング【全国版】2018年の最高利率は?
信用金庫出資金への配当金ランキング【全国版】2019年の最高利率は?
目次
出資金の配当利率調査方法
各信用金庫のサイトで公表されている最新版(平成30年度版)のディスクロージャーの中から、出資に対する配当金(出資1口あたり)や配当率の欄を確認しました。
ディスクロージャーとは、『企業が投資家や取引先などに対し、経営内容に関する情報を公開すること。企業内容開示。』(三省堂「大辞林」より)を意味しており、前年度のとりまとめ情報が7月頃に発表されるのが一般的です。
- 各行公式HPのトップページにある「○○信用金庫(○○しん)について」というボタンをクリック
- 開いたページ内に「ディスクロージャー(誌)」という欄があります
なお、出資金に対する配当金に関する情報は、主に「資料編」という名の付いた冊子の「剰余金処分計算書」や「主な経営指標の推移」に記載されています。本記事ランキング中の信用金庫名にも、各信金のディスクロージャー最新版へのリンクが貼ってありますので、興味のある信金の情報は、1度目を通されてみることをおすすめします。
信用金庫の出資金配当ランキング 関東地方編
それでは早速ですが、関東地方1都6県(群馬県、栃木県、茨城県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県)の信用金庫における、出資金配当率ランキングを発表します。他地域に比べ、関東地方の信金は全体的に経営に苦心しているような印象を受けました。
第1位 佐原信用金庫他4行
第1位は、千葉県の佐原信用金庫、東京都の東榮信用金庫、神奈川県の川崎・中栄・中南信用金庫の全5行が同率で、配当利率は4%でした。
この中で佐原信金は創業90周年記念配当によって利率がアップしたのですが、東榮信金は業績によってアップしており、ちょっと明るい兆しだなと感じられます。
ただし他の地方と比べると、例えば東海地方なら最高で8%という数値を出している信金もありますから、関東地方は第1位の利回りが低めであることがお分かり頂けると思います。
個人的に、この要因は以下の2点が挙げられるかなと思います。
- 都心に近く、メガバンクをはじめ融資の選択肢が非常に多いので、どうしてもマイナーな信金は不利になりがち
- 地域の繋がり自体が希薄な地域が多い
都心に近いのが不利なら、横浜や川崎なんてもっと利率低くなりそうですし、地域のつながりが希薄=都会の話だとすると、群馬・栃木・茨城は逆に利率高くても良さそう(失礼!)な気もします。あくまでみのりたの勝手な推測ですので、1つの説として読み流して頂ければと思います。
同率1位の信用金庫一覧は以下の通りです。
第2位 高崎信用金庫他17行
1位が4%でしたから、2位の配当利率は3%となり、同率の信金が18行も並ぶ事態になりました。ちょっとランキングにならなくなってしまったので、順位付けはここまでとさせて頂きます。
埼玉、東京、神奈川の1都2県でランク落ちしてしまった信金があり、ここ数年の下落傾向はなかなか止まらないようです。
ちなみに、同率2位の信金は以下の全18行です。
- 高崎信用金庫
- 利根郡信用金庫
- 館林信用金庫
- 北群馬信用金庫
- 大田原信用金庫
- 埼玉縣信用金庫
- 飯能信用金庫
- 佐原信用金庫
- 亀有信用金庫
- 東京三協信用金庫
- 西武信用金庫
- 目黒信用金庫
- 東京信用金庫
- 巣鴨信用金庫
- 青梅信用金庫
- かながわ信用金庫
- 平塚信用金庫
- さがみ信用金庫
【群馬県】出資金に対する配当利率一覧
ランキングがちょっと微妙な形で終わってしまった所で、参考情報として、関東地方の全信用金庫の、出資金に対する配当利率一覧をご紹介します。
- 2018年度(平成30年度)の普通出資金に対する税引き前利率になります
- 利率の隣に※印で年度と下落・上昇と記載されている信金は、配当金に変動のあった所です。記載された年度に配当金が減ったり増えたりしたことを表しています。
まずは群馬県です。県内7つの信用金庫の配当率が以下になります。ここ3年ほどはどこも変動が無いようで、比較的安定しています。
- 高崎信用金庫 3%(一口あたり1.5円)
- 桐生信用金庫 2%(一口あたり10円) ※2015年度から下落
- アイオー信用金庫 2%(一口あたり10円) ※2016年度から下落
- 利根郡信用金庫 3%(一口あたり14円) ※2015年度に記念配当あり
- 館林信用金庫 3%(一口あたり15円)
- 北群馬信用金庫 3%
- しののめ信用金庫 2%(一口あたり10円) ※2015年度から下落
利根郡信用金庫は2015年度に+1%の記念配当がありました。このように、信用金庫の開業○周年!というような節目の年には、配当金が多くもらえる年もあります。
【栃木県】出資金に対する配当利率一覧
次に栃木県内に存在する全信用金庫の配当利率を以下に示します。
- 足利小山信用金庫 2%(一口あたり1円) ※2016年度から下落
- 栃木信用金庫 2%(一口あたり1円)
- 鹿沼相互信用金庫 2%(一口あたり10円) ※2016年度から下落
- 佐野信用金庫 2% ※2018年度から下落
- 大田原信用金庫 3%(一口あたり15円) ※2015年度から下落
- 烏山信用金庫 2%(一口あたり1円)
佐野信用金庫は2017年度に1度配当金をアップさせていましたが、2018年度は再び下落し、2%となりました。アップした要因は記念配当だった可能性もありますね。
【茨城県】出資金に対する配当利率一覧
次は、茨城県内に存在する全信用金庫の配当利率です。
結城信用金庫は2014年度まで4%の利回りがありましたが、残念ながら2015年度に現状の数値まで下落してしまいました。
【埼玉県】出資金に対する配当利率一覧
続いて、埼玉県の全信用金庫の配当利率です。埼玉には4つの信用金庫があり、全て2017年度の利回りは3%となっていましたが、2018年は川口・青木の2行がそれぞれ1%下がってしまいました。
- 埼玉縣信用金庫 3%(一口あたり15円)
- 川口信用金庫 2%(一口あたり10円) ※2018年度から下落
- 青木信用金庫 2%(一口あたり20円) ※2018年度から下落
- 飯能信用金庫 3%(一口あたり3円) ※2016年度から下落
【千葉県】出資金に対する配当利率一覧
続いて、千葉県の全信用金庫の配当利率です。ちょっと数値が低めの所が多いですが、特にここ数年で下落している傾向は見られませんでした。むしろ佐原信金では90周年記念配当が含まれ、1%の上昇となっています。
- 千葉信用金庫 2%(一口あたり1円)
- 銚子信用金庫 1%(一口あたり25円)
- 東京ベイ信用金庫 2%(一口あたり1円)
- 館山信用金庫 2%(一口あたり10円) ※2018年度から若干下落
- 佐原信用金庫 4% ※創業90周年記念配当1%含む
館山信金で「若干の下落」と書いたのは、配当率が2.2%→2%とわずかながら下落したためです。普通、配当率は0.5%か1%単位で変動することが多いので、0.1%レベルで設定する信用金庫は珍しいと思います。
【東京都】出資金に対する配当利率一覧
更に続いて、東京都の全信用金庫の配当利率一覧をご紹介します。東京だけで23もの信金があったのは驚きましたが、どこも近年利回りは低下傾向にあるようです。
ただし2018年度は前年に比べて配当率が上昇した信金も2つあり、特に東榮信金では4%という関東の中では高利率を実現してくれました。
- 朝日信用金庫 2.5% ※2017年度から下落
- 興産信用金庫 2%(一口あたり10円) ※2018年度から下落
- さわやか信用金庫 2%(一口あたり10円) ※2016年度から下落
- 東京シティ信用金庫 1.7%(一口あたり1円) ※2018年度から下落
- 芝信用金庫 2%(一口あたり0.4円) ※2017年度から下落
- 東京東信用金庫 2%(一口あたり10円) ※2016年度から下落
- 東榮信用金庫 4%(一口あたり2円) ※2018年度から上昇
- 亀有信用金庫 3%(一口あたり1.5円) ※2015年度から下落
- 小松川信用金庫 3%(一口あたり1.5円) ※2018年度から上昇
- 足立成和信用金庫 2%(一口あたり1円) ※2015年度から下落
- 東京三協信用金庫 2%(一口あたり1円) ※2018年度から下落
- 西京信用金庫 2%(一口あたり1円) ※2015年度から下落
- 西武信用金庫 3%(一口あたり1.5円) ※2017年度から下落
- 城南信用金庫 2%(一口あたり1円) ※2015年度から下落
- 昭和信用金庫 2%(一口あたり4円) ※2018年度から下落
- 目黒信用金庫 3%(一口あたり1.5円) ※2015年度から下落
- 世田谷信用金庫 2%(一口あたり1円) ※2016年度から下落
- 東京信用金庫 3%(一口あたり15円) ※2015年度から下落
- 城北信用金庫 2%(一口あたり10円) ※2016年度から下落
- 瀧野川信用金庫 1%
- 巣鴨信用金庫 3%(一口あたり15円) ※2016年度から下落
- 青梅信用金庫 3%(一口あたり15円) ※2015年度から下落
- 多摩信用金庫 2%(一口あたり1円) ※2017年度から下落
【神奈川県】出資金に対する配当利率一覧
最後に、神奈川県の全信用金庫の配当利率です。関東の中では、最も全体的に利回りが高めという印象ですが、横浜信金が2%も利率を下げてしまい、今後他行がどうなっていくか気になるところです。
- 横浜信用金庫 2%(一口あたり10円) ※2018年度から下落
- かながわ信用金庫 3%(一口あたり30円) ※2016年度から下落
- 湘南信用金庫 1%(一口あたり5円)
- 川崎信用金庫 4%(一口あたり20円) ※2015年度から下落
- 平塚信用金庫 3%(一口あたり1.5円) ※2016年度から下落
- さがみ信用金庫 3% ※2016年度から下落
- 中栄信用金庫 4%(一口あたり4円) ※2015年度から下落
- 中南信用金庫 4%(一口あたり20円) ※2015年度から下落
あれ?と思われた方もいるかも知れませんが、かながわ信用金庫は一口あたり30円の配当なのに、配当率3%となっています。出資金の単位金額が500円だとすると、6%となるはずですよね。ディスクロージャーには配当率「3%」と明記されていますので、こちらは出資金が1000円単位となっているようです。
まとめ
信用金庫の出資金への配当利率が高いランキング関東地方編をお伝えしました。
東京を含め、関東では全体的に利率が低めで、信用金庫が金融機関として経営にやや苦戦している様子が伺えるようでした。
とは言え、どこも普通に定期預金や貯蓄性の保険で貯めようと思ったら、なかなか難しい金利で利益を還元してくれています。地元を応援する意味でも、信金への出資金を出す意義は大きいと思いますので、関東地方にお住まいの方は、1度最寄りの信金を訪ねてみてはいかがでしょうか。
その他地方など全国的なまとめはこちら↓↓↓
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